円形脱毛症とは
毛包組織に対する自己免疫性疾患と考えられています。
自分のリンパ球が毛包を攻撃して壊してしまい脱毛をきたします。
遺伝子素因に疲労、感染症など肉体的、精神的ストレスが引き金となるとされていますが、明らかな誘因がないことも多く、精神的ストレスと円形脱毛症の直接の関連性について現段階では科学的根拠はまだ乏しいところです。
半数ぐらいにアトピー素因が認められ、重症な脱毛症はアトピー素因の合併率が高いとされています。
円形脱毛症のメカニズム
治療
おこなうよう勧められる治療
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- 局所免疫療法
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かぶれを起こす特殊な薬品(SADBEなど)を脱毛部に塗り、人工的にかぶれを起こさせて、毛包を攻撃しているリンパ球もその他の別のリンパ球もかぶれのところに呼び寄せる事で毛包を攻撃されないようにする治療法で有効率は5~7割程度とされています。
かぶれ、自家感作性皮膚炎(全身にかぶれが拡大)、蕁麻疹、リンパ節腫脹などの副作用が起こりえます。
自費治療となります。
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- ステロイド局所注射療法
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発毛効果はありますが、注射部位に皮膚委縮、血管拡張が起きる事、脱毛が広範囲だと多くの注射回数と注射総量が必要となるため、脱毛巣が頭部全体の25%未満で成人例のみ考慮されます。4~6週間に1回が推奨されています。
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- ステロイド外用療法
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軽症から中等症の患者に発毛効果があるとされています。
副作用としてざ瘡、毛包炎、皮膚委縮、血管拡張、陥凹などが起こり得るため、漫然と長期におこなうべきではない治療です。
おこなってもよい治療
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- 紫外線療法
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当院ではターゲット型エキシマライトを使用します。
令和2年度診療報酬改定にて保険適応となりました。
- ステロイド内服、静脈注射によるステロイドパルス療法
- 抗ヒスタミン薬の内服
- セファランチン、グリチルリチン、グリシン、メチオニン配合薬の内服
- カルプロニウム塩化物、ミノキシジルの外用
- 冷却療法
- 直線偏光近赤外線照射療法
さらに詳しく知りたい方は